河野岳美さんにベートーベン「悲愴」を実演いただきました。

ベートーベンのピアノソナタの名曲をユーフォニアム独奏用に編曲

ベートーベンのピアノソナタ第8番「悲愴」2楽章のメロディは誰もが聞いたことのあるクラシックの中でも名曲中の名曲と言えるでしょう。ピアノ独奏ではゆったりとしたテンポで弾かれますが、レント&ヴィヴァーチェでは後半を明るく軽快に心を弾ませながら演奏いただくようアップテンポでリズムカルに編曲し、弦楽器、木管楽器、金管楽器、13種類の独奏用に編曲をして楽譜と伴奏音源をセットにしてダウンロード販売をしています。今回、販売をしている楽譜とピアノ伴奏音源を実際に使って、クラシックからジャズ、ポップスまで幅広く音楽活動をされるマルチプレーヤの河野岳美さんにユーフォニアム演奏をしていただきました。Bluetoothスピーカーとスマホを持って近くの河川敷で気持ちよく演奏してみてはいかがですか?
 

レント&ヴィヴァーチェの編曲の工夫

1.演奏しやすい調(整)にする。

原曲が臨時記号の多い曲は、演奏者には悩ましいと思います。レント&ヴィヴァーチェでは、原曲の良さを損なわない範囲で調整を変えた楽譜にし、演奏しやすい調に変えています。レント&ヴィヴァーチェでは、演奏を楽しんでいただく事を最優先にしています。

2.楽器の特性に合わせた編曲にする。

楽器により音域が違ったり、高音が綺麗に響く楽器、中音部が綺麗に聞こえる楽器など楽器により特性が違います。同じメロディでも楽器によりフレーズを変える工夫をしています。

3.ピアノ伴奏を聴きながら弾きやすいように伴奏にも工夫。

発表会など本格的な演奏にもご利用いただけるようピアノ伴奏にはメロディのガイドは入れていません。 前奏のない曲には前奏を付け、またテンポ感を失い易い部分にはピアノ伴奏に、きっかけ音を加えたり、ガイドとなる旋律を加え伴奏に合わせて弾きやすい工夫を凝らしています。

4.伴奏音源や楽譜にバリエーションも取り入れています。

エルガー「愛の挨拶」、マスネ「タイスの瞑想」ではチェロの楽譜は高音域中心にした楽譜と弾き易さを優先したオクターブを下げた楽譜の2種類をご用意し、ベートーベン「春」では、早いパッセージが多いため、テンポを4分音符=95のゆっくり目と4分音符=105の少し早めの2種類をご用意しています。演奏者が演奏レベルで選んでいただけるバリエーションをご用意している曲目もございます。
ラフマニノフ「鐘」、モーツァルト「レクイエムより涙の日(Lacrimosa)」、カーン「All the Things You are」、サンサーンス「白鳥」にはシンプルなピアノ伴奏の他、バンドやストリングス、シンセ・オーケストラなどバージョンを変えた伴奏の2種類を付録として用意していますので気分を変えて演奏を楽しめます。 
どの曲も気持ちを込めて演奏しがいのある名曲をそろえていますので、じっくり弾きこんで頂くと、さらに曲の持つ魅力を発見すると思います。是非、皆様も気に入った曲を選び、演奏の楽しさを再発見してみてください。
 
<<河野岳美さんよりのメッセージ>>
この度はベートーヴェンの有名なピアノソナタを演奏させていただきました。
なかなか管楽器でピアノ曲を演奏する機会は少ないので新鮮でしたね。
演奏する機会のないピアノ曲ですが、楽器の調性に合わせて書かれているので安心して演奏することができると思います。特に音域は初心者の方にとって最大の壁かと思いますが、音楽的に不自然のないようにアレンジされているので演奏しやすいですね。
ピアノ伴奏のテンポチェンジなんかも自然に盛り上がるように収録されているので気持ちいいです。
同じ曲でも楽器によって弾きやすい音域や調性が違うのを考慮して書かれているので、どんな楽器でも様々な名曲に触れて楽しめるのは素晴らしいことだと思います。
 
河野岳美(こうの たけみ)さんプロフィール
日本大学芸術学部音楽学科ユーフォニウム専攻卒業。
テムズバレー大学ディプロマコースベース科卒業。
ユーフォニウムを後藤文夫、コントラバスを牧田斉、Rob Burns、ジャズ理論を水野正敏各氏に師事。
オールディーズバンドMisirlouやディスコバンドHumpty Dumptyのベーシストとして首都圏のライブハウス、パーティー等で活動中。
元シャネルズの山崎廣明率いるDynamicsのトロンボーンプレイヤーとしても活動。
バストランペットやチューバでのジャズ演奏などジャンルを問わず活動中の低音マルチプレイヤー。
また自身の演奏活動のみではなく、首都圏の中学校、高等学校吹奏楽部の講師として音楽教育にも精力的に活動。特に中低音楽器のスペシャリストとして多くの支持を得ている。
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