ワーグナー「朝はバラ色に輝き(ヴァルターの栄冠の歌)ニュルンベルクのマイスタージンガーより」
ワーグナー「朝はバラ色に輝き(ヴァルターの栄冠の歌)ニュルンベルクのマイスタージンガーより」
ワーグナーは1813年現在のドイツ、ライプツィヒに生まれ、兄弟の多くが音楽で生計を立てるなど音楽好きで家庭内で演奏会などをよく開くなど、幼少時から音楽環境に恵まれていました。特に一家とも親交があった作曲家カール・マリア・フォン・ウェーバーから強い影響を受けていました。1817年にドレスデン宮廷歌劇場音楽監督に就任したウェーバーは若きワーグナーにとって憧れの人物で、生涯敬意を払い続けた数少ない人物でした。15歳のころベートーヴェンに感動し、作曲家になることを決心しましたが当初は交響曲にも関心を示しましたがすぐに放棄し、オペラへ関心が移りました。そして『さまよえるオランダ人』『タンホイザー』『ローエングリン』『ニーベルングの指環(四部作)』『トリスタンとイゾルデ』をはじめとする数々の傑出したオペラを世に送り出しました。1867年の作品『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、前奏曲が多くのコンサートで演奏され楽器経験者なら一度は演奏をされているのではないでしょうか。前奏曲の中間部でバイオリンパートが奏でる優美なメロディーが「朝はバラ色に輝き」になります。
このオペラの内容は喜劇ですが、あらすじは、騎士ヴァルターが金細工師の親方ポークナー邸で娘のエファと一目惚れし合いますが、エファがヨハネ祭の歌合戦で優勝者と結婚することに父親の意向で決められており、歌合戦に参加するにはマイスタージンガーの資格が必要だとヴァルターは知ることになります。マイスタージンガーの資格を取ることさえ困難で、同じくエファに求愛するライバルの邪魔にあったり、エファ自身の気持ちも定まらないなどの試練もありながら、最終的にヴァルターは「朝はバラ色に輝いて」(ヴァルターの栄冠の歌)を見事に歌い、民衆、親方たち、エファ、全員がヴァルターの歌に聴き惚れ、これを大喝采とともに称え、マイスタージンガーの資格を得て晴れて優勝者となりエファと結ばれるという内容です。
今回の楽譜は、ワーグナーと同世代のバイオリニスト A・ウィルヘルミによりバイオリンとピアノ演奏用に編曲されたものをベースに、楽器の音域、アマチュアでも演奏しやすい音域に再編曲を行っています。
演奏時間 約5分50秒
セット内容
- 楽譜PDFデータ ①独奏譜 ②伴奏譜(独奏譜との総譜)
- 伴奏音源MP3データ
¥500(JPY)